2018.06.07
いなにわブログ

湯沢市小野の芍薬苑

以前撮影した芍薬苑の芍薬です↑

 

湯沢市小野の小町芍薬苑では、芍薬が見頃を迎えています。昨年は降ひょう被害で大きな被害を受けましたが、ほどんどの株が回復し多くの芍薬が咲き誇っています。

平安時代の歌人「小野小町」生誕の地とされる秋田県湯沢市小野では、この地に伝わる「小町伝説」があります。

 

◎小町伝説

小野小町が13歳の頃、都へ行き風習や教養を身につけましたが36歳の時に故郷を恋しく思い、小町の郷へ帰りました。小町が都から姿を消したことに心を痛めた深草少将が小町が出羽の国へ居ることを知り、はるばる小町の郷へ行き小町へ恋文を書きました。しかし、小町は会おうとはせず

「あなたが文のように私を慕ってくださるなら、西側の堀の方向の高土手に私が幼い頃、都にたつ時に植えていった芍薬があります。それが不在中に残り少なくなって悲しんでいるのです。だから、あの高土手に毎日一株ずつ芍薬を植えて百株にしていただけませんか?約束通り百株になりましたら、あなたの御心にしましょう。」

と伝えさせました。少将は、この返事を聞いて百日を待ち遠しく思い、小町を慕うあまり一日も欠かすことなく、99本の芍薬を植え続けました。百日目の夜を迎えましたが、秋雨が降り続き、少将は川にかかった橋ごと流されてしまい小町はこれを聞いて日夜なげいていましたが、これではいけないと夜月に船を漕ぎ出し少将の遺骨を森子山(現在の二つ森)に葬り、供養の地蔵菩薩を作り、岩屋堂の麓にあった向野寺に安置して、芍薬には99首の歌を詠じたといわれています。

 

小野小町伝説にゆかりのある芍薬は、小町の花として古くから大切にされてきました。

150種7,000株の様々な芍薬をお楽しみください。